行動ファイナンス

心理バイアス
 市場参加者は、効率的市場仮説で定義している合理的な人間ばかりでなく非合理な人間が市場に存在するともいわれています。
 インターネットの普及により個人投資家が市場へ参加しやすくなったため、増加傾向にあります。
このような環境下では、すべての市場参加者は、「不確実な状況下で、冷静に自分の利益を最大化できるように、あらゆる情報を使い的確な判断を下す」という定義に無理があるように思います。
 『行動ファイナンス』は、このような矛盾を研究する効率的市場仮説へのアンチテーゼとして発展してきているように思います。

 一部資料によれば、株式投資や外国為替証拠金取引(FX)などで、利益をだせている割合は5%~10%と言われています。いろいろな調査があり、4割~5割の方は利益がでているとの報告もあります。
しかし、そう回答した方の多くが年間1万円~15万円以内の利益というものも多いです。これより、やはり100万~何千万円の利益をだしている投資家の割合は1割くらいではないかと思っています。
 利益をだしていない9割の方が、もし損失額がマイナス1万円~マイナス15万円以内くらいであれば、効率的市場仮説の市場参加者は平均に収束するという理論も成り立つ可能性もありますが、9割のうち半数くらいの方は、損失が大きい場合も多いようです。
 このことより、「市場参加者はみな合理的に利益を最大化するように、情報を分析し意思決定している」とは言えないと思います。

 なぜ、冷静な合理的に判断できないのでしょうか。
市場の諸問題を分析するときに、少なからず人間の心理的なバイアスが影響するという前提での研究をが『行動ファイナンス』だと私は思っています。

 行動ファイナンスを語るときに必ず出てくる用語に、『プロスペクト理論』というものがあります。多くの書籍、投資関連の動画、Webサイトでも必ず触れられているので多くの方は知っていると思います。
 定番は質問が2つでてきて、あなたはどちらを選びますがという例の理論です。
ここでは、プロスペクト理論を説明する細かい質問は省略します。
 この理論の本質は、「人間は利益を得るときは、危険を回避し、損失が発生するときは、危険を回避することから逃げる傾向がある」と私は理解しています。
 利益がでているときは、少し待てずに早めに利益を確定してしまい、含み損がでているときは、もう少しでどうにかなるのではと思い、トレンドの反転を期待しなかなか損切りができないという状況のことです。
 私はこの心理状態は理解できます。
この状況で、市場参加者は合理的投資家と言えるのでしょうか。むしろ『非合理的投資家』だと思います。
損切りも、規範的なルールに基づいているとは思えません。

 なぜ、投資家は合理的な意思決定ができないのでしょうか。
投資家は今まで生きてきた経験や、学んできた知識などが投資判断に影響しているようです。過去のことを予測できたのではないか、何か法則があるのではないかと思い込み、自分に有利な情報を採用し不利な状況は排除します。
まさに心理バイアスが働くのだと思います。

 『効率的市場仮説』と『行動ファイナンス理論』の両者の書籍を読むことをお勧めします。
両者を咀嚼(そしゃく)して、自分なりの仮説を立てた上で、自分はどのように市場で生き残っていくかという立ち位置をとることで、今までと違った何かが見えてくるかもしれません。

 行動ファイナンスは心理を伴う研究ですので、深入りすると奥が深い学問領域です。
興味のある方は、研究テーマとして扱ってみてはどうでしょうか。

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